火災保険は自分で保険金請求するより専門業者に任せた方がいい?

最近ネットや訪問で多く見かけるのが、火災保険の申請サポート業務を取り扱っている保険金請求の専門業者です。

「自分で火災保険を申請すると損をする?」

「専門業者に任せた方がいいのはどんな時?」

火災保険の請求時には、必要書類をたくさん揃えたり、専門知識が必要だったりと、自分でやるよりプロに任せた方が良い場合もあります。

そこで本記事では、専門業者に任せるメリット・デメリットをご紹介。結局のところ、どんな人が専門業者に依頼したほうが良いのかを分かりやすく解説していきます。

火災保険を自分で申請するか、専門業者に依頼するか迷っている方はぜひ参考にしてください。

火災保険は自分で請求できる?

難しい手続きと思われがちな火災保険の請求ですが、実は自分でも簡単に行うことができます。

請求内容や各保険会社によって必要書類は異なりますが、コールセンター(または担当者)へ電話して保険金請求の申請を行うと、必要な書類や請求の手順を丁寧に教えてくれます。

一般的な流れとしては、保険会社へ連絡→家に書類が送られてくる→指定された書類を揃えて保険会社へ送付→数日〜数週間程度で指定口座へ保険金が振り込まれる。といったシンプルな手順を踏むことで簡単に請求が完了します。

実際に火災保険の保険金請求をしてみると「想像していたよりもあっけなく終わった。」と感じる方も多いようです。

自分で請求するにあたって知っておきたいポイントは以下の記事に詳しくまとめていますので、こちらもご参考ください。

火災保険の給付金請求は簡単!自分で行う場合に知っておきたい3つのポイント

保険金請求は原則契約者本人が行うもの

そもそも、保険金請求の申請や書類の記入は、損害保険会社との契約において原則契約者本人が行うものと定められています。

そのため、いくら保険金請求の専門業者であっても、保険会社に契約者以外の人物が保険金請求の申請や、書類に記載する行為は契約違反になってしまいます。

保険会社によっては、第三者の保険金請求を認めるところもありますが、3親等以内の親族に限るなどそれぞれ定めた規約がありますので、約款に書かれている内容をしっかりと確認しておくことが大切です。

被保険者に保険金を請求できない事情がある場合は、ご親族のうち損保ジャパン所定の条件をみたす方が代理人として保険金を請求できることがあります。詳しくは、損保ジャパンまたは取扱代理店までお問い合わせください。

引用元:損保ジャパン「保険金のご請求に必要な書類一覧」

専門業者に依頼すると書類作成のサポートを受けることができますが、実際に申請〜投函までを行うのは契約者自身であることを知っておきましょう。

注意
第三者(専門業者)が代理請求を行い、契約違反であることが発覚した場合、保険金請求が認められなかったり、契約の解除になったりと契約者に対してペナルティを課されることもありますので注意しましょう。

専門業者に任せるメリット・デメリット

ここでいう専門業者とは、保険金の申請〜受け取りまでの過程を専門家がサポートしてくれる「火災保険の申請サポート業者」のことを指します。

申請サポート業者へ依頼することでどんなメリット・デメリットがあるのかについて、詳しく見ていきましょう。

メリット

申請サポートの専門業者へ依頼することで以下のようなメリットがあります。

  • プロのサポートを受けられるので申請〜保険金受け取りまでスムーズ
  • 請求漏れの可能性が低い
  • 適正な保険金を請求できる可能性が高い
  • 証拠写真や見積もりなどの必要書類を揃えてくれる

証拠となる写真や見積もり書などの必要書類を揃え、必要なプロセスを適宜教えてくれるので、スムーズかつ適正な保険金額を受け取れる可能性が高いのが専門業者を利用するメリットです。

また、素人では見つけにくい被害箇所の発見や「経年劣化」と思って請求を諦めていた箇所もプロの判断で請求可能な場合もあり、請求漏れが少なくなります。

自分で請求するよりも受け取れる保険金額は大きくなる傾向になるため、多くの人が専門業者を利用しています。

デメリット

一方で、専門業者を利用することによるデメリットもあります。

  • 手数料がかかる
  • 詐欺などのトラブルに巻き込まれる可能性がある

専門業者へ依頼するデメリットとしては、手数料がかかる点やトラブルに巻き込まれる可能性がある点です。

手数料として成功報酬の30〜35%と設定している専門業者が多いですが、実際に支払われる保険金額が多ければ多いほど手数料として支払う金額も多くなります。

また、最近では「タダでリフォームが出来ます」「火災保険を多く貰えます」などといった文言で、虚偽の申請や詐欺を働く業者もあり、結果的に手数料を多く支払うこととなったり、詐欺に加担してしまうなどトラブルに巻き込まれる可能性もありますので、専門業者を決める際には細心の注意が必要です。

結局のところ、火災保険の請求は専門業者に依頼すべき?

火災保険の保険金請求は自分でもできることですが、手数料を支払っても専門業者へ申請サポートを依頼する人が多いのが現状です。

火災保険は、生命保険のようにお医者さんの診断書などはないため、自分で事故の原因を保険会社に説明し、被害箇所の証拠写真等を提出する必要があります。

そのため、保険金の申請時に誤った説明をしてしまった場合や証拠が不十分だとみなされた場合、申請した金額よりも保険金が少なかったり、事故の原因が保険適用に該当しないと判断された場合は、保険金が下りなかったりと、火災保険の請求を確実に行うためには専門知識がなければ難しいのも事実です。

ここでは、専門業者へ依頼するメリット・デメリットを踏まえた上で、自分で申請するのがおすすめな人、専門業者へ依頼するのがおすすめの人をご紹介します。

専門業者への依頼がおすすめな人

専門業者への依頼がおすすめなのは、保険金の請求金額が大きい場合や申請サポート業者への手数料を支払ってでも時間と手間を省いて確実な保険金請求を行いたい人です。

専門業者へ依頼するメリットは、必要な書類を揃えたりする手間や無駄な時間を省くことができ、自分で保険金請求するよりも受け取れる確率が高くなるという点です。

そのため、特に金額が大きな申請を行う場合にはプロの力を借りて確実に保険金を受け取れるよう専門業者への依頼がおすすめです。

注意
保険金の申請額が大きな金額にならない場合は、専門業者へ依頼する方が高く付いてしまう可能性もありますので、専門業者への契約前に修繕の見積もりやネットで相場をチェックしておきましょう。

自分で請求した方がいいのはこんな人

自分で請求することがおすすめなのは、手数料を節約したい人、業者とのトラブルになる可能性を避けたい人です。

自分で請求するためには、リフォーム業者への見積り依頼したり、その他必要書類を揃えたり、保険会社への説明まで全て自分で行うため、保険請求に費やす時間と労力がかかります。

一方で、申請サポート会社の中には法外な手数料を要求する業者や虚偽の申告をするように促してくる違法な業者も増えてきていますが、初めての申請サポートを依頼する人にとって、業者の善悪を見分けるのは難しいことでもあります。

第三者を介入せず、自分で請求することでこういった業者とのトラブルを回避することができます。

まとめ

火災保険の保険金請求は自分で行うことができる。と分かっていてもやはり、知識を持っていない素人がイチから一人で請求するのは不安と感じる方が多いのも現状です。

専門業者に依頼するか自分で請求するか迷っている方は、今回ご紹介したそれぞれのメリット・デメリットも参考にしていただき、最善の方法を選択してくださいね。